アイルランド国鉄(Iarnród Éireann)の22000形列車にアルストム製の欧州列車制御システム(ETCS)レベル1信号装置が正常に搭載され、認証を取得しました。これはダブリンのDART+通勤プログラムにとって重要な節目であり、同島の鉄道網改革を推進する中心的な取り組みです。
この認証は安全評価機関RINAにより独立して実施され、信号システムがすべての安全基準を満たしており、アイルランドの鉄道ネットワーク上で円滑に運行できることを確認しています。この成果は2月に完了した沿線設備設置工事の延長線上にあります。ダンダーケからグレイストーンズまでの120km区間にわたり、1,200個以上のマーカー、337基の信号機、450基を超える線路脇電子ユニットが設置されており、欧州最大規模のETCSレベル1プロジェクトの一つに数えられます。
システムの中心には、アルストムのヨーロッパ標準 Vital Computer があり、これが列車の速度とブレーキをリアルタイムで監視するオンボード「脳」の役割を果たします。このシステムは、アイルランドの従来型列車保護装置および連続自動警報システムを、EU標準のプラットフォームに統合しており、速度制限を超えた場合に自動的にブレーキを作動させるとともに、将来のデジタル信号システムのアップグレードをサポートします。